いわゆる高級ブランド品と謳われていながら、実は大きな工場で大量生産された商品を高い価格で買わされているのでは?と思ったことはありませんか。
先端的なテクノロジーと装置をもって、また、一流のセンスと技能によって丁寧に作り上げられた製品は、なるほど、普及品には期待できない機能や品質、独創性などを備えています。
ギター製作においては、量産ギターと呼ばれる製品であっても装置生産になじまない工程が数多くあり、実際には多くの部分を人手に頼っています。まして品質、音色、操作性などに優れる高級ギターともなれば、大きな楽器メーカーでさえ、数人の経験に富んだルシアーが丹念に少しずつ制作する「工芸品」とも呼べるもの。ですから必然的に高コストになり、そのぶん販売価格も高価になるのは避けられません。ただ、そうだとしても、また、いくら設備や宣伝、間接人件費などにもコストがかかると言っても、有名ブランド品の市価はやや高額に過ぎるのではないでしょうか。
ブランド製品は高くても売れます。そこには、高額であるがために希少になり、希少だから高くても売れる。だから高額に設定する、という実体を伴わない付加価値のバブル化も大きく関係しているように思えます。